白池地獄 沿革

白池地獄は、昭和6年(1931年)創業。田園地帯であった当地に、創業者である初代社長が掘り当てたものです。噴出した無色透明の温泉が、池の底面に落ちる際に温度と圧力が低下することにより、自然に蒼白い色目なることに因んで「白池地獄」と命名されました。開業当初より、白池地獄を取り巻く回遊式露地と和風庭園が、落ち着いた雰囲気を醸し出しております。

二代目社長の時代には「何か別の呼びものも必要」との考えから、温泉熱を利用した「熱帯魚館」が完成します。この時より、成長すれば体長が4m程になり、世界最大級の淡水魚とも云われ、一億年近く進化のない「生きた化石」と云われるピラルク、「肉食のイメージ」の強いピラニアなどの各種熱帯魚が、今日まで飼育されております。また令和元年(2019年)には「熱帯魚館」をリニューアルオープンさせました(一部大水槽を除く)。

その他、園内には県指定有形文化財の国東塔(昭和47年3月21日県指定)、向原石幢(むこうばるせきどう、昭和49年3月19日県指定)、初代社長の蒐集品である郷土に因んだ美術絵画が展示されている「二豊南画堂」があります。また鉄輪と所縁のある一遍上人像が建立されております。

1931年の創業から2021年を以て創業90年を迎えております。静謐な庭園の中に、噴気とその音が漂う地獄の雰囲気を、御評価頂いております。

国指定名勝

平成21年5月15日に開催された国の文化審議会において「国指定名勝」として指定答申されました(平成21年7月23日告示)。指定物件は海地獄、血の池地獄、龍巻地獄、白池地獄の4地獄となります。

4つの地獄の指定理由は「日本古来の温泉地として名高い別府の中でも、独特で多様な色彩・形態の下に湧出する観賞上の価値、名所的・学術的価値の高い泉源である。」となっています。大分県下にある名勝としては大正12年に指定された耶馬渓に次いで、86年ぶり2件目の事例となります。

泉質・成分

泉質は含ホウ酸食塩泉。主成分は塩化ナトリウム、ケイ酸、重炭酸カルシウムなどです。泉温は、噴出口に於いて約95度となっております。

一遍上人像

園内には一遍上人像が建立されております。一遍上人と別府地獄の関わりを紐解くと、建治2年(1276年)、一遍上人は諸国念仏行脚の途中、別府の浜に辿り着き(上人が浜)今の「鉄輪」を訪れ、荒地獄に悩まされているのを知り、大蔵経を一字一石に書写して地獄に埋め、荒地獄を静め、一大温泉郷開発の礎を築いたといわれております。鉄輪の蒸し湯温泉も一遍上人が設けたとのいわれがあります。当園にございました初代一遍上人像は平成28年4月の熊本地震の際に、残念ながら倒壊してしまい、現在は二代目一遍上人像となります。

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0977-66-0530   

FAX

0977-66-0520

Address

〒874-0045
大分県 別府市 鉄輪283-1

開園時間 8:00~17:00 年中無休